風の歌を聴きながら

韓国語レベル万年中級者の気まぐれ翻訳ブログ。

JAY PARK パクジェボム インタビュー(KEYNOTE)【和訳】

★박재범 <KEYNOTE 인터뷰>★ (단독취재) : 네이버 포스트

2018.08.02

 

 

 ASK ABOUT ME

パクジェボムは前に進む。目標はないが、自信に溢れている。

 

 

Q.今パクジェボムはどこにいますか?

一言でここだと言うには曖昧です。その位置を探している段階なので。でもとりあえず、僕が切り開いているこの道はまだ誰も歩いていない道だと思います。本当に初めて歩いている道。

 

Q.'H1GHR'という名前の通り、頂上に上がると同時に慣れない道を切り開いてますよね。

以前はそういうことを気にせず自分の事だけをやっていたけど、経歴を積むにつれて道を切り開いているというのがより確かになってきた気がします。その分責任感も生まれて。ROC Nationに入ったとき、ファンの歓喜の声よりも、「僕の行動を見て刺激を受けた」「本当にリスペクトする」「自分たちのためにこうしてくれてありがとう」という人たちの言葉がすごく嬉しくて、それだけ責任感が大きくなりました。ラッパーたち、海外に住む同胞たち、シアトルの人たち。

 

Q.今がクライマックだという思いもありますか? 

いいえ。アメリカでは新人のように活動しています。僕がいくらフォロワーが多く韓国で人気があっても、そこでは証明できるものがないじゃないですか。本当にそこの文化を大切にしてこの地位を得たのか、それともなんとなくK-POPの波のおかげでここまで来たのか、それを確認している過程です。試験のように。

 

Q.通過したと思いますか?

自分なりに通過したと思います。僕の音楽も流してもらって、B-BOYのバックグラウンドもあって、頼んだことは全てやらせてもらえて。僕が聞いたところによると4〜5日の間にフリースタイルを7回もやっている人はいません。そういう面でもDJたちとROC Nationのリスペクトを得たようです。

 

Q.インスタグラムにこう書いてましたよね。「他の誰が5日の間に7回もフリースタイルをしてポップスターの曲に戻る?」新人の興奮とポップスターの余裕の間の落差を楽しんでいるのだろうか、と思いましたよ。

僕は自分を追い詰めるのが好きです。そうしてこそ継続的に発展するし研究することになるから。正直ラクしてもお金は稼げます。だけど今は情熱と欲があるからどこまで行けるのか試してみようとしています。

 

Q.何がパクジェボムを動かしていますか?

僕がこの場所で多くの人に機会を与えられるということ。それ自体が大きな刺激になります。周りの人だけでなく、知らないアーティストたちも僕が築いた道を利用することが出来るじゃないですか。だからフリースタイルであれラジオインタビューであれ、全て真面目にやろうと思いました。

 

Q.パクジェボムがROC Nationと契約したという知らせは、個人の成果を傍観する喜びとは違いました。東洋人歌手の「ワンヒットワンダー(one-hit wonder ※大衆音楽で一曲だけ大きな興行を得たアーティストを意味する言葉)」で終わるのではなく、橋渡しをしたようでした。これまでの経歴から推測したことです。自身が倒れても何かを残すような人なので。

僕が本当に大きく成功できなくても、次の人が僕を見て成功できたなら、みんなが成功したことになるんじゃないかと思います。

 

Q.それでも個人の目標があるでしょう?

まず僕の曲をビルボードに載せたいです。それからJay Zとコラボ出来たら満足。

 

Q.Jay ZはTidalを引き入れてアーティスト親和的な方向にストリーミング市場の構造を変えようとしましたよね。それくらい大きな事も考えていますか?

僕もいつもあれこれ繋げるのが好きです。人と人であれ、会社と会社であれ。だから僕が直接やったことでなくても、関わったものはかなりあります。みんなに良いと思われる、この文化の基準と水準を高めることをたくさんしようと思います。

 

Q.パクジェボムは失敗するかもしれない闘いにも入っていく人ですか?

今は失敗というのはなくなりました。基準も全て違いますし。あるミュージシャンは曲がチャートインしなかったら失敗だと感じ、ある人はお金を稼げなくても音楽さえ良く出来れば成功だと考えます。金銭的利益であれ、僕が楽しむのであれ、周りの人にとっての良いことであれ、僕の人生が一歩前に前進することならば全部成功だと思います。

 

Q.<WORLDWIDE>がそのような考えで出された音源ではないですか?これは売れなくても構わない。

そうです。<Show Me The Money 4>以前にはラップをそんなに真面目にやってなかったんですよ。番組をやりながら刺激をたくさん受けました。僕がラップで良い音源を出せるだろうかと悩みながら作った音源です。自分自身にも見せたかったし、市場にも自信を持って出したかったし。チャートには入らないような曲たちでした。それでも音楽のために尽くしたというのを見せようとしました。

 

Q.<Show Me The Money 4>が経歴の中で思い入れのある分岐点になったでしょう。出演後、パクジェボムに対する人々の認識が変わりましたし。

熱意があるという評価が付いてきたと思うのですが、僕は昔から熱意があったしそれが体に染み付いた状態だったので心配はありませんでした。自分をよく分かっているから、他人がどう思おうと惑わされませんでした。人々の視線と偏見が少しずつ自然に変わったんでしょう。

 

Q.夢を見て、言葉通りに実現しました。<EVOLUTION>以後、さらに進化した<WORLDWIDE>が出て、収録曲「Seattle 2 Seoul」の歌詞のように2つの都市を繋ぐレーベルH1GHR MUSICを設立しました。そして、見ろと言わんばかりにROC Nationと契約しました。夢を現実にアクセスする人が出来ることです。

将来こうならなくちゃ、という考えをしたことは一度もありません。一生懸命やってある地点まで到達したら、次の機会が生まれます。それを掴むんです。そしてまたやっていると別の機会が訪れます。最終目標があるわけではなく、ただ見える通りに、思いつくままにやっているんです。今年はヒップホップアルバムを出そうかな、ちょっとラップは飽きたからR&Bアルバムを出そう。そうしていたらROC Nationの提案が舞い込んできた。そうでなくても英語でやりたかったので、オーケー、良いね。本当に運命のように不思議とこうなります。当然簡単ではないです。僕の命と体をかけてやっていることです。

 

Q. <WORLDWIDE>がわずか3年前のことですが、10年くらいたったような気がします。自分でもそう感じませんか?

あまりにあっという間に過ぎていってしまって何かをとり上げて振り返る時間がありません。休む暇もないですし。何かを終えたらすぐに次のことを考えます。でもそれに慣れてしまってもうどうしようもありません。

 

Q.社長でなかったとしてもこうして必死に働いたでしょうか?

僕が社長をやるしかなくて社長になったんです。社長をやりたくてではなく。こういう風に出来る人がもう一人いればとても嬉しいです。どれだけ楽でしょう。だから今はそういう人を一人、僕の隣に置いているんです。そうすれば僕たちがもっと多くのことを出来るようになるから。

 

Q.微妙な語感の違いでしょうが、「ボス」というよりは「キャプテン」に近いですよね。実際に戦場に先立つ。

ひとまず僕が経験が豊富じゃないですか。短期間でそれを全て成し遂げたから自信とノウハウが生まれたわけです。それを他の人にも広めようと努力しています。自力でここまで上がってこれるようにしようと。

 

Q.「ハッスラー」という言葉はどうですか?

もともとは自分がハッスラーだと思わなかったんですが、今は僕が人よりも一生懸命やっているということを感じます。みんなが休暇に出ている時スタジオにいるし、休みの日には格闘技をして。じっとしていられない人間なんですよ。最近は僕が何をしても「ハッスル(ぶるぶる)...」みたいなフィードバックしか出てきません。そういうことは言わないでもらえると嬉しいです。歌が良いとかイマイチだ、が助けになります。今僕が出来るときにしっかりやるんです。それで早く引退するつもりです。

 

Q.引退ですか?

本当に大変です。多くの人にエナジーを与えるのは簡単なことではないです。

 

Q.時期も決めてるんですか?

35〜36歳くらい。僕が7〜8年くらい走ってきたから、10年くらいはやって。そのときは自分のために動きたいです。余裕を持って。

 

Q.「ハッスル」の反対側には「神秘主義」があると思います。何か継続的にやってきた人は必然的に露出するものですから。だからその「ハッスル」が市場でずっと魅力的ならば前作を上回らなければなりません。でないとすぐに飽きられてしまうでしょう。

僕が長い間やってこれた理由は多様さのおかげだと思います。ずっと違う姿じゃないですか。ダンス歌手をやって、R&B歌手をやって、EDMをやって、ラップもやって、英語でやって、韓国語でやって、会社も設けて、もうひとつ設けて。毎年何か変わっています。<不朽の名作>に出て、<SNL>にも出て。ある人は<WORLDWIDE>を知りません。ある人は2PMのメンバーとしてだけ知っています。そのうち「あれ、パクジェボムラップもするの?アメリカの会社に所属したんだ?」のように新しい発見をするんです。

 

Q.<不朽の名作>と2PMとしてパクジェボムを記憶しても構わないんですか?

構いません。これまでの僕を作ってくれたものだから。それが僕が見せたかったものであってもそうでなくても。

 

Q.前作を上回らなければという観点において、新譜<ASK ABOUT ME>はROC Naitonから発売されたという事実だけでも動力が十分ですね。

まず最初はとてもプレッシャーでした。10年間韓国語でやっていたのに急に英語でやろうとしたから。また、Drake、Chris Brown、Migosに並んで僕の音楽を出さなくちゃいけないじゃないですか。だからまずは勢いで作りました。ところが良く出来たんですよ。だからROC Nationに送りました。フィードバックがすごく良かったです。少しずつ自信がついていきました。この人たちは音楽を知っているじゃないですか。Jay Z、Rihanna、J Coleと働いているんだから。そのときからスピードが出てきましたね。今は本当に自信があります。始まりが遅かっただけで、すぐにDrakeやChris Brownと匹敵するくらいの才能と位置に上がれるだろうという気がします。本当に。絶対に僕が臆したり、僕のプロデューサーたちが怯んだりするとは思いません。

 

Q.自ら祝っているという印象のEPでした。<WORLDWIDE>がラップを証明するという抱負、<EVERYTHING YOU WANTED>がR&Bサウンドに対する挑戦だったとしたら、今回は自身が持っているものを気兼ねなく見せているという。ラップもして、歌も歌って、お金が入ったから「SOJU」も飲んで、「YACHT」も乗って。

そうですね。ソングライティングも全部僕がやったんですよ。自分にも証明したかったんです。英語でアメリカ人たちに聴かせられるくらいの曲を書けるのか。実は、これは7曲しか入っていませんが、ミックステープもすぐ出ます。10曲入りの別の音源もあります。すぐに準備して出すつもりです。1年で感覚を掴んで、これからどうすればいいかハッキリ分かりました。

 

Q.世界を狙う韓国ミュージシャンたちの悩みといえば、どうやって効率的に「ローカリティ」を伝達するか、だと思います。収録曲「SOJU」はパクジェボムのやり方だったわけでしょう。アドバイスするなら?

何をどんな人がどうやって映すかによって印象が変わってきます。酒で何かを言うのはもともとかっこいいじゃないですか。そこにソジュを入れたわけです。僕たちの文化を紹介できるような。ある人はハングルが出てくると田舎臭いと思って避け、逆に韓国でアメリカっぽさを出そうとしますが、僕は反対に考えたんです。アメリカで韓国っぽさを出したかったんです。

 

Q.時には韓国人、アジア人として限界を感じたりもしますか?

限界ではなく偏見を感じます。皮膚も白くて小綺麗なうえに、ヒゲもなくて体が大きいわけでもなく「李小龍がなんのラップしてんだ」みたいなコメントもつきます。それを突き破っていく必要があります。僕が他の人のこともよく見るじゃないですか。ある人はあるポイントで油断して、ある人は峠を越えようと悩みます。結局越えられなかったりもして。僕は越える方法をずっと会得しようとしています。

 

Q.経験豊富な経歴のおかげでしょうか?

そうとも言えるでしょう。しかもこっちの文化も経験して、あっちの文化も経験してるので。

 

Q.永遠なものはないですが、永遠など少しも信じない人のようにこれから進んでいくでしょう。パクジェボムは何を追いかけているんですか?

執着しないようにしています。そうするとお金も有名税も失っても怖くありません。恐れることなくずっと走っていくんです。

 

Q.<ASK ABOUT ME>、強大な自信とは別に、未だ答えを見つけられず自らに尋ねたいこともありますか?

ときどき何のためにこうして生きているのか聞きたくなります。あるときは明確です。でも否定的に考えると、この人とこの世界は果たして僕に同じ信頼をくれるだろうか?これだけ登りつめればそれだけ落ちる可能性もあるわけで。ある瞬間に世の中に背を向けられるかもしれないし。すぐ側にいる人が欲を出すかもしれないし。常に人を信じて疑心なくこれからも進もうと思うけど、時にはそういう考えにもなります。僕も人間なので。

 

 

<終>