風の歌を聴きながら

韓国語レベル万年中級者の気まぐれ翻訳ブログ。

HYUKOH ヒョゴ オヒョク インタビュー(HYPEBEAST) 【和訳】

 

 

2017 HB100 오혁 인터뷰 - 오혁과 숫자들 2017 | HYPEBEAST.KR | 하입비스트

2017.12.08 

 

オヒョク インタビュー ― オヒョクと数字

「2017 HB 100」に選ばれた

 

 数字ひとつが一行の文章より哲学的なときがある。「0」は無限を象る最も小さい存在。それ自体では小さな数字だが、他のものに加えられれば無限大数のように拡張を重ねる。そのため時にはどんなテキストよりも強烈で直観的だ。毎年〈HYPEBEAST〉が選定する世界のファッション文化アイコン100人リスト「HB 100」は、「0」のように私達に大きな意味をもたらす名前たちの集まりだ。「2017 HB 100」には韓国アーティストのオヒョクがG-DRAGONと共に選ばれた。25歳のオヒョク、25個の数字、25通りの意味。

 

25

現在25歳だ。ヒップスターやグローバルユースカルチャーのアイコンという修飾語は少し照れくさくはないか?自ら定義する25歳のオヒョクとは?

 新入生?新入生が一番いいと思う。学校での新入生ではなく社会や音楽シーンでの新入生。何をしてもいつでも「エクスキューズ」があり、失敗しても許される。僕の願望だ。

 

21

21歳のときだけとはいえホンデのVANS店舗の店員だったが、 それからほどなくしてVANSのキャンペーンインタビューの顔になった。その後もCONVERSEやNikeLabなど多くのブランドのモデルに選ばれた。

 しかもアルバイトではなく正社員だった。ブランド全体で僕が一番年下だったはず。そのときは若くて社会生活についてよく知らなかったけれど、ある程度良い経験になったと思う。例えば年上だという理由で僕の音楽を評価する人と時に摩擦が生じることもあったが、今は関係を解きほどく方法を知っている。

 

100

「2017 HB 100」として選ばれた。いつだか「有名になりたくはないが有名になる気がする」とインタビューで答えたことを思い返すと、目標意識はないが目標を果たしたというわけだ。若者たちに「目標意識」を強要する韓国社会とは違って。

  強要する問題ではない。結局は性向と選択の問題のようだ。目標を設定し自身がやりたいことを成し遂げるために、寝る時間も惜しんで熱烈に生きて大きな喜びを感じる人もいる。そのような人々はそうすればいいわけで。緊張感のようなものに疲れたりせわしない人生を負担に思う人は、今与えられている条件に満足してゆっくり進んでいく方法ももちろんあるから。これが正しいあれが正しいというよりは、自分が幸せであればいい。僕は前者だと思う。

 

 100,000

10万ウォンが小切手から紙幣になる時代が来たと想像してみよう。オヒョクが10万ウォン札のモデルになったら、どんなイメージが紙幣に活かされたら嬉しい?

 ただ典型的な姿だと嬉しい。他の紙幣と合うように。紙幣はずっと残るから。少なくとも100年はいくと思うから変に目立ちたくない。何を着れば良いかな、たぶん韓服?(笑)

 

ヒョゴを絵に描くとき欠かせない7つのポイント。オーバーフィット、ハイウエスト、マスク、坊主、ベースボールキャップ、ウーヴンベルト、それから何?

 眉毛。毎朝ひげを剃りながら眉毛も一緒に整えなければならない。それ以外には特にすることがない。ただその日の気分に合わせて服を着る。ちなみにステージではオーバーフィットとハイウエストをよく着ているが、私服は少し異なる。Martine Rose、kiko kostadinovのような英国ブランドがとても好きだ。今日着ているぺディンはsacai、スニーカーはNIKE。Martine RoseのウィンドブレーカーとHERITAGEFLOSSのジーンズも持ってきた。

 

去る9月ニューヨークファッションウィークに行ってきた。興味深かったブランドや出会いがあったとすれば?

 ツアー直前だったからCALVIN KLEINのショーだけ寄って来た。バックステージに行ってRaf Simonsに会ったことが一番良かった。話はほぼ出来なかった。人も多かったし緊張して。ファンだ、今日かっこよかった、また来たいとだけ話した。

 

そのときRaf Simonsに言えなかったことを今言うと。

 「いつかRaf Simonsが好きなチームになりたいです。」誰であれお互い好きじゃなくちゃ。一方だけ好きだと関係がうまくいかないじゃん。

 

70

約70個のタトゥーを体に刻んでいる。Erlend Oyeの上にPaul McCartneyを加えたと思ったら伊藤潤二になったデザインもある。オヒョクにとってタトゥーとは?

 タトゥーも自己実現の一部分だと考える。アイデンティティが見えるものだから。見せるためのタトゥーをしているのではなく、記録の意味がある。ただアーカイブしている感じで積み上がっていくものというか。どうせ死んだら体も全部腐るから。最近は人差し指と中指にひとつずつ「NO」と描いた。なんとなくかわいくて。

 

 109

普段から意外に手足が長いことで有名だ。脚の長さが109㎝だ。

 長いと言えば長い。特に夏に半そでを着るときに手が長く見える。僕の身長が175だが両手を広げたときのリーチが181を超える。他のメンバーよりも10㎝以上長い。

 

服を着るとき長所になりそうだ。フィットがいいから。

 どんなフィットを好むかによると思う。LAフィットが好きで運動が好きな人は僕みたいな体型を嫌がるだろう。僕はストリートジャンルが好きだから幸いにも長所になっていると思う。

 

〈DAZED〉中国版の創刊号の表紙を飾った。世界ファッション界で注目を受けているだけに、海外アーティストたちのコラボ要請も多そうだけど。

 実際多くはない。一番最近コラボしたのはSHIN MURAYAMA。以前に僕がPoloの帽子をよく被って出歩いていて、Poloビンテージキャップでマスクを作ってくれた。販売用ではなくシグネチャーデザインだ。実は僕がストリートファッションに関心が高く、先に提案したりもする。主に対面で会うか、連絡先を得る。個人的に好きで会うのはMartine Rose、kiko kostadinov。何人かいる。

 

10

写真を撮るとき両手を合わせたサワディカップポーズをよくしている。画報でも活用しているが、特別な理由がある?

 中国でありがとうと言うとき使うジェスチャーだ。たしか清の時代から使われていたかな。前から手のきまりが悪くてよく使っていたポーズだが、今でもやっている。

 

 2

ミュージシャンとファッションアイコン。二つのアイデンティティについて。二つの役割の積集合と違い。

 ステージに立つ人ならば、その二つはもはや一つであるべきだ。かっこよさがなければ別に会いたくないでしょ?当然積集合であるべきだ。昔のロック音楽が全盛期だった時代から、Vivienne WestwoodRaf Simonsが音楽と緊密な関係を結んできたように。

 

 2014

2014年にチャンギハと顔たちのスタイリングをしたことがある。スタイリストとしてこれからも作業したい欲はある?

 あえて僕がやる必要はないと思う。僕より上手な人たちが至るところに居るから。しなければならない状況が来ればやるだろうが、特に「あの人をこうスタイリングしたい」という気持ちになったりはしない。

 

101

SNSアカウント @hyukoh2000 のフォロワーが101万を超えた。ワールドツアー公演のたびにTOMBOYの合唱動画を撮ってあげているが、アーカイブして何か作る予定?

 気付いたらTOMBOYに関するイベントになっていた。そうしていたら動画がもう40個ほど集まった。これで年末になにかしらできるのではないだろうか。

 

21

高雄からNY、アムステルダムまで今年のワールドツアーで21か所の都市を訪問した。記憶に残っている特別なエピソードがあるとすれば?

 ボストンで公演をしたとき、べニューから500m離れた場所で銃事後が起こった。MIT公園だったかな?警告メッセージみたいなものが来たが、生まれてからこんな経験をしたのが初めてで少し怖かった。シアトル公演は熱が出た状態でステージに立ったが、珍しくよくできた。むしろより楽しかった。

 

12

12月18日から12回にわたる年末コンサートを行う。タイトルを「本当の愛と幸せを探す方法」に決めた。

 今まで主に暗くて否定的な話を曲に込めていた。そんな話ばかりしていたら面白みがないから次のアルバムではパッと変化を与えようとしている。だけど生活は大きく変わらないんだ。そうして「本当の幸せとは何か」と悩んでいた折にタイトルにした。

 

それで答えは見つかった?

 普通一生見つからないのでは?僕を含めたすべての人が幸せについて答えを探している途中だろうから、その過程を公演を通して見せたらどうかと思うんだ。

 

1993

1993年生まれとして生きていくということにはどんな意味がある?あなたの世代だけの魅力は?

 どうやら「YouTube世代」という表現が合っていると思う。どこで成長したのかが大きな意味を持たない世代だ。YouTubeで検索すれば全部出てくる時代に育ったから。昔は音楽ひとつを聴こうと思ったら苦労して探して買わなければならないし、装備を通して聴かなければならなかったが、僕たちは興味さえあれば地球の裏側で起こっていることにも触れることが出来た。その経路がインターネットだったから好きなものも似通っている気がするし。本当のところはもう少し生きてみなければ分からないけれど。

 

 では一番好きな時代は?

 目指したいのは1970年代の音楽。とりあえず暖かくて好きだ。メロディーを使う方式も非常に正当だ。「ここでこうすれば盛り上がりそうだけど」というのが確実にあるけれど、正攻法でやっている音楽が多いんだ。

 

ダダイズムの8人の友達と一緒に作業する。ダダオヒョクという別名もあるほど。彼女らがいうにはオヒョクは友達だけれど息子のような存在だとか。

 むしろ僕の子供みたいだけど?(笑) 今では一緒に作業する友達以上の意味になっていて、いなければダメな存在。3~4年前に世界中でクルーブームが起こったとき、僕たちもそのころに集まった。僕が考える最も理想的な姿は、それぞれの場所で一緒に成長することだった。ひとりだけ成功するのではなく、一緒に始めた人たちがみんな一緒に成功すること。みんな一緒に大きくなって食えるようになれば良い。

 

20140908

2014年9月8日にデビューしてもう3年目だ。バンドヒョゴとオヒョクはどのくらい似ていて違うのか?

 自我は似ているが、方向性やアウトプット自体が違う。ヒョゴとしてはこれまでやってきたカラーを維持しようとしている。オヒョクとしては、言葉通り軽く聴けるようなものからやりたかった作業まで幅広く挑戦している。ヒョゴのカラーと違って出来なかったり、未練を残しているものはオヒョクとして解消しているつもりだ。例えばPrimary先輩とのEP作業のようなもの。

 

14

Primary、EPIK HIGH、IUなどオヒョク名義でフィーチャリングした曲が14曲ある。これからの計画は?

  ハウスジャンルも作業したのでいつかは出るだろうし、テクノが好きで家でひとり聴いて作ったりもする。実は、見せられるほどの実力ではないのだが、無理をしてDJ KINGMCKと一緒にフェスのステージに立ったこともある。ヒップホップとアーバンジャンルも好きだし周りにK-POPをしている友人も多いので開放的に作業している。

 

 

地球を去るとき持って行きたい曲3つ。

 Jon Brionの「Little Person」、John Lennonの「Love」、Breadの「if」。なんとなく今思い浮かんだ曲たちだ。

 

2017

今年一年、一番上手くいったこと&やりたかったけど出来なかったからやらなければならないこと。

 上手くいったことはアルバムを出したこと。必ずやらなくちゃということは特にない。だいたい全部やったから。2017年は次に向けた準備の年だった。実は今回のアルバムも、以前のアルバムたちに対する負担感を解消して、終止符を打つという意味だった。プロジェクトとして見ればひとつのシーズンを終えるということだ。そういう意味でかなり満足な一年だった。点数をつけるなら80点くらい。

 

無限大数0のようにヒョゴは無限大に成長中だ。人は完成できるものだと考える?

 完成できたら人ではないだろう。キャリアや名声に関連したものは死ぬまで満足しないと思う。僕だけでなく、新しいことについて葛藤があり、それを埋めようとしている人ならば誰でも似たような悩みを抱くだろう。その過程を楽しみながら幸せを探していかなければならないんだろう。

 

これからどのくらい進んでいって成し遂げればアーティストとして満足することができる?基準はある?

 ヒョゴが少しずつ名前を知られるようになった頃、〈無限に挑戦〉に出演して有名になった。僕たちは運が良かったケースだけれど、少しずつ積み上げていくものもまた、それだけの味があると考える。一日で全てのことが変わって速度が速くなって逃してしまった部分ももちろん多い。僕たちが振り返ってずっと噛み締めるべきものたちだ。

 

34

今年の夏、ニュージーランドの写真家Sam Nixonと3泊4日の間、韓国の色々な場所を遊覧して画報を撮った。韓国で一番オヒョクらしいスポットはどこ?

 僕らしい場所はヨニドン(延禧洞)?ヨニドンが好きなんだ。ただ感じが良い。素朴で静かで。そこには良い家も多いけれど、「僕たちは金持ちです」みたいな感じではない。ソウルは高い建物が多いけれどヨニドンは建物が低くて空も良く見える。山に囲まれているせいか交通も不便で人もあまりいない。

 

5歳差の妹がいる兄だ。同じ顔をしているという噂を聞いた。

 ちょうど20歳になった妹が一人いる。昔は僕が考えても本当に同じ顔だった。幼い時の写真を妹の写真だと言い張ってもいいくらいに。今はちょっと違うと思うけど、似ていることは似ている。

 

オヒョクの悪童イメージからは妹がいるとは予想も出来なかった。姉や兄ならともかく。

 とにかく無愛想な兄だ。ものすごく親しく何でも打ち明ける間柄ではないから。妹だから気を遣う。僕の価値観自体が「一人でするべきだ」なので、たくましくなってくれたら嬉しい。どん底もちょっと経験してみて、そうすれば自ずと感じるところがあるんじゃないか。してあげられることはしてやるが、あまり介入しない主義だ。

 

 20

「ヒョゴが考える青春とは?」20代の半ばで改めて考えてみるなら?

 多くの場合、本人が青春を過ごしているときには気付かず、終わりかけの頃に認識するのだと思う。「ああ、青春だなあ」と気付いたらもうほとんど全部過ぎていて。僕もまた気付いているところを見ると、もうほどんど終わってしまったんじゃなかと思う(笑)

 

もう25歳だけど?

 もちろん年齢を指すこともできるけれど、青春には二つの側面があると思う。一方は、ライアンマッキンリーのような人が語る青春。きらびやかでずっと輝いているような、恐れもなく無限の可能性のようなものがある肯定的なもので。もう一方には不安感がある。いつかは終わってしまうからこそ、青春だと言うことが出来るのではないか。その時期というのが確実に存在しているから。それが終わっていくことを認識して、その後に対して悩み始めるときに不安になるんだと思う。何も知らないから無謀でいられたのだから。

 

まだ不安ではないの?

 不安だよ。そういうのがまさに青春なんだと思う。二面性があるもの。終わりがあるから不安だけれど、その終わりを見ているか見ていないかによって感じることや方向性も変わってくるだろう。

 

〈終〉

 

 

 

あれ?ヒョゴのデビュー日って9月18日じゃなかったっけ?

原文が9月8日になってたのでそのまま書きました。